平成19年9月   HOME

1 少子化対策について

 ○ 安心して出産するための支援
 ○ 子育て家庭への支援

2 介護予防事業について

 ○ 回想法による介護予防














 ◆少子化対策について

【質問】

 ◇安心して子供を生むための支援

 子供たちは何者にも代えられない大野の財産です。命を賭けてその財産をこの世に送り出す妊婦さんのために、具体的な支援についてお伺いいたします。
 まず1点目、急な陣痛や腹痛で病院に行かなければならなくなった場合に「救急車を呼ぶほどではない」といった場合、家族がいなければタクシーなどでの移動となりますが、距離的にも遠くかなり負担がかかると思いますが、そういったときの「交通費の助成」は
 また合併症妊娠・多胎妊娠・胎盤位置異常・胎児異常などのハイリスク妊娠で入院が必要となった場合の「入院医療費の助成」は
 またこれから冬期間で出産となれば道路の凍結や事故など心配なため、出産が近づきますと陣痛が来なくても事前入院するといった妊婦さんもおられます。妊娠・出産は病気ではないため健康保険適用外で費用は全額個人負担となります。このような場合の「大野市の立地条件に伴う医療負担金の助成」は      トップへ

【答弁】

●市民福祉部長(井部淑子)
 まず「安心して出産できるように」ということについてですが、全国的に医師不足が問題となっており、特に産科医の不足は妊産婦に大きな不安を与えるものでございます。福井県では平成16年5月に出産の安全性を確保するため、突発的な緊急事態に備えて県周産期医療システムをスタートさせました。周産期医療システムには、特にリスクの高い妊産婦に対する医療および高度な新生児医療等を扱う「総合周産期母子医療センター」と比較的高度な医療行為を行う「地域周産期母子医療センター」があります。福井県におきましては、県立病院が総合周産期母子医療センターとして低体重児や障害児の医療を担い、済生会病院や愛育病院などが地域周産期母子医療センターとして妊婦や新生児の緊急時の対応を行うことで、それぞれが連携して周産期医療に取り組んでおります。
 このように周産期医療システムが構築されていますので、妊産婦の緊急時には自分で判断せずに、まずかかりつけの医師に相談して、その指示に従っていただき、場合によっては救急車による搬送を利用していただくことが重要であります。
 議員ご質問の「家族が留守で救急車を呼ぶほどではない場合のタクシー代の補助」についてでございますが、勝山市では福井社会保険病院と福井大学附属病院産婦人科の連携システムが構築されたことを受け、今年の5月から福井社会保険病院で妊婦健診を受診し、福井大学附属病院等の県内医療機関で出産される方に対する交通費の助成事業を実施しております。しかしながら、本市におきましては福井社会保険病院での健診を受ける妊婦が少ないことや他の制度との整合性を考慮し、現時点ではまだ交通費の補助を行うことについては考えておりませんのでご理解をいただきたいと存じます。
 次に「異常分娩時」や「事前入院」の際の医療費等の助成についてお答えいたします。
 現在の医療制度では、正常分娩は自費診療となっておりますが、そうした負担を軽減するために各医療保険から出産育児一時金が支給され、入院費などが賄われるシステムになっております。また帝王切開や異常分娩など、医師の診察が必要な出産については保険診療が適用されることになっております。
 このようなことから、現在は医療費等の助成については考えておりませんので、このことにつきましてもご理解賜りますようお願い申し上げます。
 なお、本市においては高度医療を受けることが出来る総合病院がないことから、市内の医療機関と県立病院などの総合病院が機能連携し、高度医療が共有できるように医療情報や人材ネットワーク化等のソフトおよびハードの整備について、強く県に要望いたしております。今後も関係機関の協力を得ながら、妊産婦の安心・安全のために努めてまいりますのでよろしくお願いいたします。      トップへ

【質問】
 
◇子育て家庭の支援

 現在大野市におきましては、乳幼児医療費助成制度ですべての子供の世帯を対象に小学校入学前まで医療費の自己負担分を助成しておりますが、小学生になったらいきなり自己負担分の全額の医療費がかかっていることになり、経済的な負担が急激に増加いたします。小学校の児童の医療費の自己負担分を3割から2割に軽減して1割を市が助成するなどの所得制限などを設けてもよいと思いますが、緩和対策を検討していただきたいのですがいかがでしょうか。
 また病気で集団保育が困難な児童を一時的に預かる「病児保育」は現在栃木医院内の「とちのき」で実施されているとのことです。
働く親たちにとっては大変力強い制度だと思います。しかしながら、そのような力強い制度があるにもかかわらず、あまり利用率が少ないとお聞きしています。市報や保育園などで広報しているとのことですが、良い制度でありながら利用率の低い理由のひとつに市民への周知不足があるのではないでしょうか。
 園児個々にチラシを配るなどもっと積極的に広報活動をしてはどうでしょうか。また水疱瘡(みずぼうそう)のような感染症は完治まで2週間程度かかりますが、このような感染症でも利用は可能なのでしょうか、お聞きいたします。
 総合病院も産科もなく、さらには道路事情も悪い大野市の現状を考慮し、ニーズにあった独自の支援体制を整備すべきです。育児と仕事の両立支援、子育ての心理的不安の解消、経済的負担のバックアップなど各種の施策を総合的に取り組んでいくことにより「住んでよかったまち」「住みたくなるまち」になり、少子化の解消にもつながり人口減少に少しでも歯止めがかかるのではないでしょうか。      トップへ

【答弁】

●市民福祉部長(井部淑子)
 まず子供の医療費無料化制度についてでございます。この制度につきましては、浦井議員の質問にもお答えいたしましたように、県の助成事業の枠を拡充して市が単独で助成をすることにより保護者の経済的負担の軽減を図っているものでございます。助成の対象を小学生に広げて自己負担分を軽減できないかということにつきましては、現時点では考えておりませんが、県内の他市と足並みをそろえて助成制度の拡充を県に要望してまいりたいと考えております。
 次に、病児保育についてお答えいたします。
 病児保育とは、保育所に入所中の児童などが病気で集団保育が困難な場合に一時的に預かる事業で、回復期にある場合の病後児保育とあわせ病児デイケア事業として保護者の子育てと仕事の両立を支援することを目的に、平成17年度に始めた事業であります。この事業の実施は適切な運営が確保できる医療機関へ委託しており、日曜日と水曜日および祝日を除く毎日午前8時30分から午後5時30分まで開所し、利用料は日額2,000円となっております。
 対象疾患については、水疱瘡(みずぼうそう)などの感染性疾患も対象としており、長期間の利用が必要な場合は医師の判断等により受け入れることができます。定員は病児保育、病後児保育それぞれ2人ずつで、これまでの利用状況は平成17年度は延べ119人、平成18年度では延べ111人となっておりますが、内訳では病後児保育の利用については少ない状況となっております。
 また市民への周知につきましては、チラシを保育所入所時に保護者に個別に配布するとともに、広報紙への掲載、病院や保育所などへの掲示等で対応いたしておりますが、さらに広報を充実して、利用の促進に努めてまいりたいと考えております。      トップへ

◆介護予防について

【質問】

◇回想法による介護予防

 大野市は現在高齢化率27.5l、10年後には40l以上になると危惧されています。老人医療費や介護費用など年々増加し、ますます財政を圧迫し、住民へのサービスの低下を招くことになるかも知れません。全国的に超高齢化に伴い認知症を有する高齢者の数も急速に増加し、認知症高齢者の人口は2025年には4人に1人になると言われています。しかし、現在根本的な治療薬はなく、その対策としての介護予防が重要な課題となっています。認知症の発症を2年遅らせた場合、平成10年度読売新聞社の試算によりますと、推定患者数150万人で患者減少数16万人、医療費削減効果1,700億円、介護費用削減効果4,500億円、合計の費用削減効果は6,200億円と試算されています。
 市長の3月の提案理由の中でも「保健と福祉が連携しながら予防重視型システムへの転換をさらに図ってまいる所存であります。」と述べられて、これからは「介護予防」が重要な位置付けとお考えになっていることが伺えます。
 そのような中で、私は先日8月24日に北名古屋市にある介護予防事業の一環である、思い出ふれあい事業「回想法事業」を視察に行ってまいりました。回想法とは、昔の懐かしい出来事・物品を媒介にして、かつて自分が経験したことを語り合い、過去に思いめぐらすことにより生き生きとした自分を取り戻そうとするもので、自然多発的に記憶が掘り起こされ、笑顔を引き出し、よりよく生きるための活力を引き出すための技術で、北名古屋市では福祉部門と教育部門の協働で現在「歴史民俗資料館」と「回想法センター」の2カ所の拠点で事業を行っており、要介護者や認知症ケアだけでなく、健康な高齢者や虚弱状態あるいは閉じこもり状態の高齢者も対象に行っているとお聞きしました。以前には高齢者の閉じこもりの予防目的で定期的に健康教室を開催していたそうですが、回を重ねるごとに参加者が減っていく状態だったそうです。
 高齢になってからまったく新しい人間関係を構築することは容易にできることではありませんが、回想法にはできるとのことでした。どの程度の効果があるのかお聞きしたところ
それぞれの介護予防上の特徴的問題点が改善されたとのことでした。
 人生の最大の幸せは「健康で長生き」であることだと思います。ますます高齢化が進む大野市におきまして、ぜひ取り入れるべき事業だと感じて帰ってまいりました。
 大野には空き家や空き店舗が多くあります。その空き家や空き店舗に捨てられずに残っている昔の生活道具や雑誌・写真など各商店街の歴史や文化を集約したものを「歴史資料館」として展示したり、また「回想法」を核として子供からお年寄りまでの世代間交流の「コミュニティーサロン」の場所や「回想法センター」としての利用の場所をつくることなどは考えられないでしょうか。アイデアや発想の転換で一石二鳥にも一石三鳥にもなり得るものと思いますので、私はこの「回想法」による予防事業を取り入れていただきたいと強く思います。      トップへ

【答弁】

●社会福祉課長(宮下真一)
 平成17年6月に成立した改正介護保険法は、生活機能の低下を防ぐことにより健康で生き生きとした生活を送ることができるように、介護予防を基本視点として見直しが行われました。
 この法律の改正を受けて、本市では平成18年3月に策定した第3期介護保険事業計画において、高齢者の健康づくりを推進する介護予防事業を重点施策として推進していくことといたしました。そして、大野市地域包括支援センターが中核機関となり、保健と福祉分野が連携しながら高齢者がこれからも元気で介護が必要とならないための運動機能の向上や栄養改善、転倒予防教室の開催など、1人ひとりの状況に応じた予防対策を図ること等を目的にさまざまな介護予防事業を実施しているところです。
 今回、石塚議員から介護予防に回想法事業を導入してはどうかとのご提案をいただいておりますが、この回想法は昔懐かしい生活用具などを使って、かつて自分が体験したことを語りあったり、過去のことに思いをめぐらしたりすることによりまして、脳を活性化させ、生き生きとした自分を取り戻そうとする療法です。高齢者の昔話をゆっくり聞いて受け止めてあげたり、楽しく語ることができる機会をつくってあげたりすることで高齢者の日常生活が生き生きとしたものになり、また認知症の高齢者に対しても、表情が豊かになる、情緒が安定する、意欲が出て問題行動の軽減につながるといった認知症の予防、悪化防止に有効な療法の1つと聞いており、介護サービス事業所や医療関係の事業所でも取り組みが始められているようでございます。
 大野市では、市内74カ所で月1回実施しておりますふれあいサロンや高齢者ふれあい支援事業におきまして、おはぎや団子といった伝承料理をつくったり、切り絵やちぎり絵、折り紙、お手玉、塗り絵といった昔遊びを取り入れておりますが、若いころに慣れ親しんだ料理づくりや手遊びは参加者同士の会話も弾み、生き生きとした表情が見ることができ、これらも回想法に近いことかなと思っております。
 さて、大野市においてもこの回想法事業を空き家や空き店舗を利用して実施してはどうかとのご提案ですが、まずふれあいサロンなどのメニューに取り入れまして、その手法の研究をいたしましてからそれぞれの実情に合わせてできるところから取り組んでまいりたいと考えております。またご承知のとおり、昭和の生活を再現したオリジナル写真パネル「昭和のこどもたち」を作成し、本年6月30日から8月31日まで2カ月間、大野有終会館において展示いたしましたが、多くの方から「昔懐かしい」と喜ばれ、好評を得たところです。この写真パネルの活用も回想法の有効手段であると思われますので、今後は市内の各介護保険サービス事業所等にこのパネルを持ち回りで展示いたしまして、多くの高齢者の皆さんに見ていただくなど活用してまいりたいと考えております。
 このような事業をいろいろ実施することで、元気な高齢者が増え、要介護状態の高齢者を減らしていくことになれば、ひいては医療費、介護保険料の軽減につながることにもなりますので、今後ともいろんな介護予防事業に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
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